2025年6月20日
研究調査部長 古谷 元
標記の研究委員会の委員として活動いただける方を公募いたします。
1.研究委員会名:多次元方向の計測変位に基づく斜面崩壊発生予測手法研究委員会
2.活動期間:2025年9月~2028年3月(2.5年)
3.経費:各自で必要な分を負担することとします。
4.委員:公募。多次元方向の計測変位に基づく斜面崩壊予測に関心のある地すべり学会員とします。
5.活動内容:
地すべりや斜面崩壊に用いられてきた地表面の変位計測技術は、主に伸縮計を利用してきましたが、
近年、GNSS、衛星SAR、MEMS傾斜計など多次元方向の変位が計測できる機器の利用が進みつつあります。
また、自動計測化が進み、高頻度データサンプリングも一般化しつつあります。
1980年代に開発された斉藤や福囿などの崩壊予測手法は、伸縮計による1次元方向の変位速度を利用
したものですが、GNSSなど3次元変位を高頻度に計測できる機器であっても、崩壊予測にあたっては1次元方向の
変位に換算した上で計算されている状況にあります。
そこで、本研究委員会では、現地計測や模型実験等で得られた斜面崩壊発生時の計測データを収集・分析し、
従来の一次元方向の計測変位のみならず、多次元方向かつ高頻度計測データを利用した新しい崩壊予測手法の
提案を行うことを目的として活動いたします。また、菅原の「クリープ性地すべりの移動速度に基づく安全率の
設定法」や、笹原の「2次元方向の変位に基づく斜面の不安定度評価手法」の高精度化に向けた議論・検討に加え、
これらに類する新しい指標に基づいた斜面崩壊発生危険度の評価手法を提案することも視野に入れて活動します。
具体的な活動内容は下記のとおりです。
① 現地計測や模型実験等で得られた斜面崩壊発生時の計測データ収集と分析
② 実物大模型斜面実験の実施
③ ①や②の計測データに基づき従来の崩壊予測手法の特質や課題を抽出
④ 多次元方向の変位や傾斜角などの新しい指標を活用した崩壊予測手法の提案
⑤ 崩壊に至る加速的な変位の増加の出現に関する力学的な原因分析
なお、本研究委員会は、地すべりに加え、表層崩壊、深層崩壊、切土斜面などの初生の崩壊現象も対象として活動します。
6.委員の公募期間:2025年6月20日~8月20日
7.委員の定員:概ね20名程度とする
8.問合わせ及び連絡先:
佐藤渉(代表幹事)
〒188-0013 東京都府中市晴見町2-24-1
国際航業株式会社 モニタリング部
E-mail:wataru_sato@kk-grp.jp TEL:042-307-7210
委員に応募される方は、① 氏名、②学会員ID、③ 所属、④ メールアドレス、⑤ 電話番号、⑥ 住所を明記し、題名を
「多次元方向の計測変位に基づく斜面崩壊発生予測手法研究委員会:(応募者の氏名)」として、連絡先のアドレスに
お送りください。